
公共図書館蔵書の中には、一部の心ない利用者によって傷つけられた書籍を見かける事もあると思います。これは皆さんの大切な書籍を、しかも未来へつながる知識の宝庫なのですから大切に扱って欲しいものですね。
今回は、そんな大切な書籍を末長く皆さんに愛読していただくためにも、どうすればよいのか考えてみましょう。
大切に利用していてもいつかは、劣化していくものですから、劣化の原因を考え予防するとともに適切な手当てをすることで、劣化のスピードを緩やかにする事が可能となります。
原因
・取り出し方
背表紙に指を引っかけて、取り出そうとすると背表紙が折れてしまいます。
・戻し方
棚に戻すとき無理に押し込むと、ゆがみ、折れやしわの原因となります。
・置き方
棚や机上に不安定に置いたり、積んだりすると折れたりゆがみの原因となります
・運び方
強く衝撃を与えたり、手元から落としたりすると折れたり壊れます。
書籍を運ぶ時には、一度にたくさん持たず、落とさないように注意が必要です。
・めくり方
乱暴にページをめくると破れたり折れたりしますので優しく取り扱う必要があります
・雨や水
水分は紙の天敵であり、一度濡らしてしまうと適切な処置をしてもなかなか元の状態に戻すのは難しいです。
・食べかす、汚れた手、書き込み
いずれも書籍を傷めてしまいます。
・紫外線の影響による劣化
日光や一般的な蛍光灯には、紫外線が含まれていますから、光にさらされますと黄色く変色してしまいます。
「修復はアイロンを使うと良い」
折れた書籍の修復にアイロンを利用する場合、安定した可逆性のある材料を使用した時には、表紙ボードと背との間に溝を作ることで綴じ糸や接着剤による本体の背のふくらみは、アイロンによってくっつく事は、ありません。
アイロンのスチーム力による適当な温度がシワや折り目を伸ばします。
また温度調整も可能であり更に摩擦熱の少ない特徴もあります。
「他のやり方は」
・ページの折れやしわの手当て
ポイントは、ごく少量の水気を与えてから重しをのせて乾燥させる事でページを平らに戻します。
折れやシワを取りたいページの下に白紙などの給水紙をはさみます。
そして、水で濡らして固くしぼった布で水気で水気を与えて折れやシワを伸ばします
新しい白紙を上下面にはさみ書籍をしめ板で、はさみ重しをのせて乾燥させます。
・水濡れの手当て
水濡れの手当ては、スピード勝負で白紙などの給水紙をはさみ水分を取る事で、元の状態に近づけます。
1ページ毎に白紙をはさみ水気を取ります。
水を吸ったら白紙を取り替えます。
触ってもほとんど湿り気を感じなくなったら、本をしめ板ではさみ重しをのせて乾燥させます。
まとめ
本の主な劣化の原因と日頃のケアなどを紹介しました。本の修復や保存について、多くの方が興味をお持ちであると思います。
ご参考になれば幸いです。
