
何方もトイレでご自身の尿の色は気になるものですよね。
本来は正常な尿の色は淡黄色でビール色とも言われていますが、時に水分摂取が少ないと色が濃くなったり、腎臓や膀胱に異常や腫瘍があると血尿と言って尿に血が混じることがあります。
今回は原因の程度による血尿の変化から、何が分かり、その注意点や受診のタイミングを含めた血尿について徹底解説をいたします。
<h2>血尿の原因について</h2>
血尿の原因をズバリ!言うならば、始めも終わりもありません。
全部血尿となって出てくるものは腎臓と膀胱に異常がある時であると考えていただければほぼ間違いないです。腎臓では尿がつくらる時に血液が混入した場合に、また、膀胱では尿管や尿道などで血液が混入して血尿になったものです。
ともかく大切な血液が尿とともに体外に排出されてしまうのですから、それが全身に及ぼす影響は極めて大きいと考えましょう。
<h3>よくある原因に</h3>
血尿の原因に最も多いのが尿路結石と言われています。
尿の中の成分がかたまって石のようなもの(結石)が発生する病気です。
結石はカルシウムとシュウ酸によってできているものが大部分で、これにリン酸を加わったものを含めると90%くらいを占めるとも言われます。
結石は普段からあまり水分摂取をしない方は、尿中の水分が少ないため成分割合が多く、濃縮されて尿中に溶けるはずが結晶化し結石になります。
多汗症の方やスポーツで多量に汗をかいたり、食品ではホウレンソウのシュウ酸や乳製品のカルシウムの摂り過ぎに尿路結石が多いと言われます。
甲状腺の後ろに体内カルシウム量を調整する副甲状腺に腫瘍ができるとホルモン分泌が増えてカルシウムが蓄積され尿路結石ができやすいと考えられています。
また、泌尿器のガンの中で多い膀胱ガンは、ヘビースモーカーや塗料などの原料に使う芳香族アミンが膀胱ガンを誘発し、同じ性質の腎盂尿管ガンで腎盂から尿管、さらに膀胱にかけて小さなガンが同時に発生します。
さらに、血液ろ過の糸球体に出血性の炎症が起こって治らずに続くのが慢性糸球体腎炎です。
これは免疫反応の異常でおこる免疫グロブリンAが増えていて、糸球体内にIgAが多量に沈着しています。
<h3>たまにある原因に</h3>
原因不明の腎臓からの出血ということから突発性腎出血です。
突発性とは、原因そのものが特定できない意味になります。
これは原因不明の腎臓からの出血(血尿)が突発性腎炎です。
ところで、腎臓からの出血の原因は、腎盂腎炎などの感染症、腎結石、腎がんなどの悪性腫瘍や急性や慢性の糸球体腎炎が主と考えられます。
<h2>膀胱炎の主な原因は免疫力の低下?</h2>
膀胱炎は大腸菌などの細菌感染が主な原因と言えます。つまり、膀胱に大腸菌による炎症が膀胱炎です。
特に、女性に多いとされ、慢性化すると繰り返し発症すると言います。
何故?女性に多い原因は、尿道の距離の短さにあります。
肛門から尿道口までの距離が短い理由からその分、原因となる大腸菌にさらされやすい環境が整っていると考えていいですし、女性が使用する生理用品が、肛門から尿道口を触れることも感染リスクを高めていると言われています。
そして、もう一つの感染リスクに、免疫力の低下が大きく関係しています。前述のように、膀胱炎の原因菌の大腸菌などの腸内細菌は、常に肛門に存在する常在菌です。
皆さんもご存じのように、尿道から菌が侵入したとしても、普通は排尿の力で洗い流してしまいますし、私たちには細菌感染から身体を制御する自己防衛力、つまり免疫力が機能することで身体全体に有害な細菌を除去することで感染を未然に防いでいます。
しかし、背景に食生活の乱れや自律神経の乱れによるストレスなどで自己防衛力が機能しなくなると、免疫力が弱まる結果、私たちの身体の常在菌ですらコントロールが上手く機能せず、膀胱炎のような炎症が繰り返し現れることで慢性化していくように、その主な原因は免疫力の低下によるものと言えます。
<h2>血尿の色で分かること</h2>
正常な尿の色は黄褐色が普通で、水をたくさん飲んだ後は、尿が薄められて色も薄くなりますし、逆に汗を多くかいたとき、水分の摂取量が少ないと、尿量は減少し色は濃くなります。
また、食べ物や飲み物で色が変わったり、塩類が出て混濁するときがあり、正常でも条件により変わります。
そして、病気による場合には、その程度によっては尿の色が変わります。比較的軽症のものであれば、薄紅色程度で、重くなるほど、その色は濃く、最も重症のものは血液のような色になる予想がつきます。
もちろん、濃いほど重篤なになります。
肉眼で分かる血尿である肉眼的血尿ならば、その色違いでどの部分に異常があるのか?その病気の程度も予想が可能になります。
例えば、尿中に混入して比較的新しい血尿は色鮮やかに、また、混入して時間が経過した血尿は赤黒く変化してしまいます。
色素や薬剤の使用にもその変化を確認できます。
<h3>赤茶色・黒っぽい場合</3h>
赤茶色や黒っぽい色は、尿中に混入からそれなりの時間が経過しているものと予想が可能になりますから、腎臓の糸球体あたりの異常があるときにみられます。
薬剤ではパーキンソン病の治療薬L-dopa剤、アルカプトン尿症で黒っぽく変化します。
<h3>オレンジ色の場合</h3>
オレンジ色は大量に発汗して脱水症状に陥ってしまった時には濃縮されたかたちで濃いオレンジ色になりますし、オレンジ色は肝臓に異常がある場合にもみられます
薬剤では漢方の大黄やセンナを使用時に変化します。
<h3>鮮やかなピンク色や赤色の場合</3h>
鮮やかなピンク色や赤色は、血液が尿中に混入し、しかも排尿されるまでにそれほど時間的には経過してはいない血尿ということが分かりますし、尿路中であっても比較的に出口近くに存在している膀胱や尿道付近から発生する血尿であるとみられます。
薬剤ではピリジン系の下剤、抗結核薬のリファンピシンの使用時に変化します。
<h3>濃赤色の場合</h3>
血液のような色と同様に、濃い色ほど重篤度が上がると考えなければなりません。
濃赤色は膀胱や尿道付近に悪性腫瘍の場合に現れる可能性がありますので要注意です。
<h2>病院受診までの流れ</h2>
最近、身体全体がだるいし、ちょっとむくみも出てきたし、尿の色が何となく色が変わって赤く見えるときもある…などの症状が現れたとしたら、今は多忙だし…病院は苦手という…などは捨てて一刻も早く病院での受診が大切です。
早期発見であれば、悪性腫瘍でも完治率も高く、治療期間や費用面でも肉体的、精神的ダメージは最小限になることを考えたら、とにかく早めの受診が、その流れで重要になりますので、警戒兆候から受診タイミングを含めてその流れを探ってみましょう。
<h3>警戒すべき兆候は</h3>
腎臓や尿路の病気でいくつか例を上げてその兆候を考えてみましょう。
例えば、慢性糸球体腎炎では風邪をひいたり、熱が出たりした時に突然、目で分かるような血尿が出た場合に考えられますので、慢性糸球体腎炎の兆候になります。
急性腎盂腎炎では38~39℃の高熱が出て、感染している側の背中が痛みます。特に、腎臓のある12番目の肋骨を叩くと激痛が走ります。
また、慢性腎盂腎炎では腎臓の側の背中に鈍痛が走り、微熱が続くようなら疑える兆候になります。
さらに、膀胱炎では排尿痛、残尿感、頻尿などと、目に見て分かる血尿が兆候と言えます。
尿路結石ではわき腹から背中へ走るような激しい痛みが兆候です。
<h3>受診タイミングは</3h>
今までにない症状が確認できたならば、迷わずすぐに泌尿器科の専門医の診察診断を受ける必要があり、症状が軽症だからと考えずに受診する、これが最良の受診タイミングと言えます。
<h2>血尿の検査方法</2h>
不運にも尿潜血で陽性の結果が出た場合には、万が一にも悪性腫瘍の可能性もある危険性を考えて精密検査が大切です。尿中に含まれるガン細胞の有無の尿細胞診検査があります
例えば、急性糸球体腎炎を例にすると、尿沈渣で無数の赤血球とタンパク質が証明されます。
また、超音波検査にCTやMRIによる検査に、内視鏡検査などが上げられます。
<h2>血尿の治療法</2h>
例えば、尿路結石ならば手術で結石を取り除いたり、ESWLで体外から音波によるエネルギーを体内にある尿路結石に当てて結石を粉砕して尿とともに外へ排出させる体外衝撃波破砕術があります。
膀胱ガンでは腫瘍が膀胱内にとどまっている時には内視鏡による切除(経尿道的切除術)したり、内科的治療には抗がん剤やBCGを投与などがあります。
<h2>血尿の注意点は</2h>
血尿は血液の混じりかたによって色調が異なりますし、病巣から膿、粘液、細菌が混じると濁ることもあって、組織の崩れたものが混入して小さい固まりの混じった混濁を示す場合もあります。
血液の混じり方が少ないと、肉眼で見ただけでは分からないので尿を遠心器にかけて沈殿したものを顕微鏡で調べます。
診断は血尿がひどい時の方がいいとも言われています。血尿が止まると左右どちらの腎臓からの出血か?あるいは膀胱か尿道からの出血か?分かりにくいことがあるからです。
<h3>肉眼ではわからない血尿もある</3h>
血尿では量的に明らかに尿に血液が混入していることが分かるものを肉眼的血尿と言います。しかし、肉眼的にはその存在がわからない少量の血尿を顕微鏡的血尿と言い、顕微鏡で検鏡が必要になります。
<h3>健診や人間ドックなどによる尿検査が重要</3h>
例えば、腎臓ガンの場合は血尿、わき腹の腫瘤とその痛みを三大兆候と言われるのですが、そんな症状が出そろう頃にはすでにガン自体が末期に進行していて治療は難しくなりますので、定期的な尿検査を含めた人間ドックによる健診が重要になります。
まとめ
血尿は膀胱と腎臓に関わる疾患によるものと言われ、罹患部位や進行により血尿の色の違いがあります。
なかでも疾患によって警戒兆候はあるものの、悪性腫瘍では兆候が見られた時には末期まで進行する膀胱ガンもあり、日頃の健診や人間ドックが早期発見では重要になります。











